バレエ『眠れる森の美女』のあらすじは??経験者が簡単解説!!

こんにちは!kinakomochiです。
読者様は、バレエ『眠れる森の美女』を観たことがありますか?
バレエ界の中ではトップクラスに有名な作品である『眠れる森の美女』は、教養として全人類が観ておくべき作品です!
きなこ
それは言い過ぎでは?
こばたん
本日は、バレエを観たことがない初心者さん向けに、バレエ『眠れる森の美女』のあらすじと、見どころをご紹介していきます。
バレエに触れたことがない!!という方でもわかりやすいように進めていきますので、ご安心ください♪
さあ、バレエの優雅な世界に少しだけ浸っていきましょう!
もくじ
バレエ『眠れる森の美女』のあらすじは??経験者が簡単解説!!
ではさっそく、バレエ『眠れる森の美女』のあらすじを見ていきます!
作品は、プロローグから、第1幕、第2幕、第3幕で構成されます。
プロローグ 洗礼式にて
国王フロレスタンに娘が誕生し、その姫をオーロラと名付けました。
洗礼式には名付け親として6人の妖精たちが呼ばれました。
純真の精、活力の精、寛大の精、雄弁の精、熱情の精、そして、善の精であるリラの精です。
しかし、うっかり悪の妖精カラボスの名前だけがリストから漏れていました。
カラボスは妖精たちが姫に贈り物を授けているときに乗り込んできて、「姫は美しく成長するが、やがて針に指をさして死ぬ」と呪いをかけます。
みんなはうろたえましたが、まだ贈り物を授けていなかったリラの精が、呪いを打ち消していいました。
「姫は死ぬのではなく、眠り続けて、100年後に訪れた王子の口づけによって目覚めるでしょう。」
第1幕 オーロラ姫16歳の誕生日
オーロラ姫の16歳の誕生日を迎えました。
お城には4人の王子が姫に求婚をするために訪れ、華やかな宴が開かれています。
姫は見慣れぬ老女から花束を渡されますが、じつはこの老女はカラボスが変装した姿だったのです。
姫はカラボスが洗礼式でかけた呪い通りに、花束の中に仕込まれた針で指をさし、倒れてしまいます。
そこへリラの精が現れ、城全体を眠りにつかせました。
周囲には木々が生い茂り、城を覆いつくしていきます。
第2幕 魔法が解けるとき
100年後、オーロラ姫の眠る森にデジレ王子が従者を連れて狩りにやってきます。
従者たちを去らせた王子が一人物思いにふけっているとリラの精が現れ、眠るオーロラ姫の幻を見せます。
王子は姫こそが自分の追い求める理想の女性であると感じ、リラの精に導かれて城へと分け入って姫に口づけ、目覚めさせるのでした。
第3幕 婚礼の宴
オーロラ姫とデジレ王子の結婚式。
宝石やおとぎ話の主人公たちの踊りが祝いの宴を豪華に彩り、リラの精が2人に祝福を授けます。
バレエ『眠れる森の美女』ってどんな作品なの?
さて、ここからはバレエ『眠れる森の美女』の作品について見ていきましょう。
音楽:ピョートル・チャイコフスキー
振付:マリウス・プティパ
台本:シャルル・ペロ―『眠れる森の美女』
初演:1890年マリインスキー劇場
バレエ『眠れる森の美女』は、チャイコフスキーの三大バレエの1つで、バレエ作品の中でももっとも有名な作品の1つです。
また、チャイコフスキーのバレエ音楽の中ではもっとも演奏時間が長く、全曲を通した上演には縮小版でも2時間を超えます。
原型に忠実に基づいた上演の場合は3~4時間にも及びますよ!
きなこ
長っ!!
こばたん
また、バレエの鉄板コンビであるチャイコフスキーとプティパが初めて組んだ作品です。
作品制作のきっかけは、マリインスキー劇場の総裁フセヴォロシスキーが豪華なバレエ作品を作りたいと考え、チャイコフスキーとプティパに制作を依頼しました。
チャイコフスキーは『白鳥の湖』の失敗でバレエの作曲から遠ざかっていたのですが、プティパの用意した台本がとてもよかったので、ノリノリで作曲しました。
台本はフランスの詩人、シャルル・ペロ―の『眠れる森の美女』に着想を得ており、他にもいくつかフランスの童話の要素が織り込まれています。
シャルル・ペロ―の『眠れる森の美女』から生まれた作品としては、ディズニーのアニメーション作品や劇団東少によるミュージカルがありますね。
ただし、ペローの原作だと6人の妖精ではなく8人の仙女ですし、オーロラは王子のキスで目覚めるのではなく、時が来たので自分で目覚めます。
ディズニーだと妖精は3人で、呼ばれなかった悪の妖精はかの有名なマレフィセントですね。しかも100年も眠らないしフィリップ王子とオーロラ姫は眠る前に出会ってます。
きなこ
ディズニー版も素敵だよな…。
こばたん
バレエ『眠れる森の美女』の見どころは??
さて、バレエ『眠れる森の美女』について、長いバレエ作品としてご紹介しましたが、楽しむポイントがわかったら長い時間もあっという間です。
ポイントは上げればきりがないのですが、今回は見どころポイントを絞りに絞って3つだけご紹介します!
- 個性豊かな妖精たち
- おとぎ話のキャラクターの踊り
- オーロラ姫とデジレ王子のグラン・パ・ド・ドゥ
個性豊かな妖精たち
まず、1つ目の見どころは個性豊かな妖精たちです。
妖精たちは冒頭のプロローグで登場します。
登場する妖精は全部で7人。
妖精たちはそれぞれ、純真、活力、寛大、雄弁、熱情、そして善と悪を司っています。
そして、そのつかさどっているものを、1人1つずつオーロラ姫に授けていきます。
もっとも、善と悪は呪いとその取り消しになるわけですが…。
妖精たちは踊りがその性格そのものを表しているのでとても個性的で、見ていて楽しいです。
とくに、雄弁の精はカナリアの精とも呼ばれており、踊りは約30秒ととても短いけれど可愛らしい踊りで、人気ですね。
引用:YouTube
物語のキーとなる善の妖精リラの精と、悪の妖精カラボスはプロローグより後の幕にも登場してきます。
リラの精の気高く美しい立ち振る舞いと、対照的なカラボスの醜く恐ろしい身のこなしは、作品の雰囲気を決める重要なポイントとなっています。
カラボスの登場シーン▼
引用:YouTube
上の動画は英国ロイヤル・バレエ団のカラボスです。
ロイヤルバレエのカラボスは美しい女性として演じられていますが、ほかのバレエ団ですと男性が醜い女性を演じていたりします。
バレエ団の色が出て、面白いところです!
きなこ
妖精については、「妖精学」という視点から書人咲村雛乃さんが、記事を執筆しています。
こちらもこれまでの妖精のイメージを覆すような内容になっていますので、気になる方はぜひ読んでみてください♪
おとぎ話のキャラクターの踊り
見どころ2つ目は、おとぎ話のキャラクターの踊りです。
おとぎ話のキャラクターたちは、第3幕の結婚式の招待客として登場します。
登場するキャラクターはバレエ団によって数に差がありますが、以下のようなキャラクターがいます。
- 青い鳥とフロリナ王女
- 赤ずきんと狼
- 長靴をはいた猫と白い猫
- シンデレラと王子
- 親指小僧とその兄弟、そして人食い鬼
おとぎ話の渋滞じゃないか…!
こばたん
それぞれの踊りでは、物語の象徴的な場面が切り取られて踊られます。
例えば、「長靴をはいた猫と白い猫」だと、こんな感じですね。
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引用:Instagram
猫同士のじゃれ合いがとても癒されます。
また、「青い鳥とフロリナ王女」はだいたいどこのバレエ団にも登場します。
このカップルだけは、しっかりパ・ド・ドゥ(2人の踊り)を踊ります。
引用:YouTube
音楽がとても素敵で、私も大好きな踊りの一つです!
きなこ
オーロラ姫とデジレ王子のグラン・パ・ド・ドゥ
3つ目の見どころはオーロラ姫とデジレ王子のグラン・パ・ド・ドゥです。
2人の踊りという意味です。
形式は、アダージョ(ゆったりした2人の踊り)、ヴァリエーション(それおぞれのソロ)、コーダ(跳躍や回転を詰め込んだ2人の踊り)と決まっています。
『眠れる森の美女』のオーロラ姫とデジレ王子のグラン・パ・ド・ドゥはバレエのあらゆるグラン・パ・ド・ドゥの中でも難しい踊りです。
王子と姫の結婚式というだけあって、とても豪華な衣装で踊られるのも、ザ・バレエという感じがしますね!
音楽も踊りもとてもロマンティックです。
引用:YouTube
王子と姫がキスする寸前まで口を近づけるので、キュンとしてしまいます!
きなこ
バレエ『眠れる森の美女』を観る方法
最後に、バレエ『眠れる森の美女』を見る方法をご紹介します♪
もちろん発表会や公演で実際の舞台を観ていただくのが一番良いのですが、機会がなかなかないと思いますので、今回は自宅から観る方法についてです。
DVDで観る
1つ目はDVDで観る方法です。
たくさんのバレエ団が『眠れる森の美女』のDVDを出していますが、私のおすすめはやはり初演が踊られたバレエ団であるマリインスキー・バレエ版です。
引用:amazon
全てのダンサーのスタイルと世界観が抜群で、本当にファンタジーの世界に入り込んだ気分になれます。
YouTubeで観る
抜粋バージョンであれば、YouTubeで観ることもできます。
下記の牧阿佐美バレヱ団の動画では35分ほどに短縮した『眠れる森の美女』を見ることができますので、お時間がある方はぜひ見てみてください♪
引用:YouTube
衣装が作り込まれていてとても素敵です!
きなこ
バレエ『眠れる森の美女』のあらすじは??経験者が簡単解説!! まとめ
ここまで、バレエ『眠れる森の美女』について、ご紹介してきました。
最後に、内容をまとめます。
- シャルル・ペロ―の童話を原作とした、オーロラ姫とデジレ王子のファンタジックなラブストーリー
- チャイコフスキーの三大バレエの一つで、バレエ作品の中でもっとも有名な作品の一つ。
- 個性豊かな妖精たち
- おとぎ話のキャラクターの踊り
- オーロラ姫とデジレ王子のグラン・パ・ド・ドゥ
バレエの幻想的で豪華な世界を存分に味わうことができる『眠れる森の美女』。
機会があればぜひ、楽しん観てきてください♪
また、同じく三大バレエの『白鳥の湖』『くるみ割り人形』についてもご紹介していますので、気になる方はぜひ♪
最後までお読みいただきありがとうございます。