処方せん薬局で早く薬がほしい!待ち時間を減らす方法by薬剤師

こんにちは!
薬剤師 兼 ライターのHana.t(はな)です!
読者様は、処方せんをもって薬をもらいに薬局を利用したとき、満足していますか?
薬局で薬をもらうのにどうしてあんなに待たされるの~!?って思いますよね。
そこで今回、薬局での待ち時間を減らす方法をお伝えしたいと思います。
「病院で待たされたのに、また薬局で待つの?」
「体調が悪いから来ているのに待たされてばっかり」
「早く薬をもらって帰りたい!!」
私も、子どもの薬をもらうために調剤薬局をよく利用するので、その気持ち、とてもとても分かります。
待ち時間という無駄な時間を減らして、時間を有効活用させましょう♪
もくじ
処方せん薬局で早く薬がほしい!待ち時間を減らす方法を現役薬剤師が教えます
ある方法を使えば、待ち時間を減らし無駄な時間から解放されるんです。
私が薬局を利用する際に実践している方法もご紹介します。
ぜひ最後までよんでみてくださいね(^^)
まず、薬の出来上がる時間についてですが、お薬の内容や薬局の混雑状況によって変わってきます。
処方せんを受付してから薬の用意を始めるわけですが、受付後まずは処方せん内容に誤りがないかという確認作業から始まります。(保険内容も含みます)
処方せんに基づいて準備したお薬は二重のチェックを経て準備はいったん完了、さらに患者さんから聞き取った副作用歴や病歴、飲み合わせなどを確認してから患者さんへお渡しするというのが基本的な流れです。
(処方せんを受け取って、棚から薬とってきて、ハイっ!とただ単に渡しているだけではありません~!!)
薬の用意には、ある程度の時間が必要なわけですが、待ち時間を短縮するにはどういった方法があるのでしょうか?
詳しく見ていきましょう!
1. LINEを利用
私がおススメする方法は、みなさんがよく知っているLINEアプリで薬局に処方せん(画像)を送る方法です。
私も普段この方法を使っています。
連絡やコミュニケーションツールとしてLINEを日頃から利用されている方も多いと思います。
なので使い慣れている身近なそのアプリを利用して、お薬を予約するわけです。
LINEで受け付けた処方せんをもとに薬剤師は事前調剤を始めることができ、待ち時間の短縮が期待できます。
病院から薬局に移動する時間を、調剤時間にあてることのできる画期的な方法です。
ではLINEでの処方せん送信・薬局利用の手順をお伝えします。
ここの薬局を利用しようと決めたらLINEで友達登録 ↓ 処方箋を受け取ったら、スマホで処方せん全体が写るようにきれいに撮影 ↓ 撮影画像をLINEで薬局に送信 ↓ 薬局に行き処方箋の原本を提出、説明を受け薬を受け取る |
LINE以外でも「処方せん送信アプリ」というものを扱っている薬局もあります。
ただし、現状としてこれらサービスを提供している薬局は限られているという欠点はあります。
そしてアプリのダウンロードが必要になる手間もありますが、その薬局のホームページに手順などの詳細が書かれていますのでご覧ください。
最初の登録さえしてしまえば、次からはとても楽に利用できますよ♪
インターネットで検索すると、意外とご近所に「アプリでの処方せん受付」対応の薬局があったなんていう発見があるかもしれません。
ぜひ探してみてくださいね。
2. FAXを利用
こちらはLINE利用時と同様に、FAXで処方せんを薬局へ送るというものです。
病院には「院外処方せんFAXコーナー」という場所を設けているところがあります。
地域にもよりますが、総合病院が多いかと思います。
この場合、FAX代が無料というところもありますよ。
LINEの場合と同様に、処方箋の内容を薬局に一足早く送ることで、調剤開始の時間を早められます。
薬を受け取りに向かう時は必ず処方せんの原本をご持参くださいね。
読者様が薬局に到着する前に薬の用意ができているかどうかは、その時の薬局状況やお薬の内容、病院からの移動時間にも関係してきます。
ですが、「処方せんを届けてから調剤が始まる」というよりはるかに速く、お薬を受けとることができます。
3. 処方箋を薬局に預けて一時外出する
LINEやFAXはわずらわしい!と思われた方はこちらの方法がおススメです。
「再来」や「後日来局」という選択肢があります。
今日のごはんの買い出しをして薬局にもどったら薬の準備が整っている、というのはかなり理想的です。
その薬局の近くにショッピングスポットがある場合に、処方せんを預けてから用事を済ませるという方法です。(用事を済ませる力もないという場合はいったん帰宅するのが得策ですね)
短所としては、いったん帰宅してしまえば、また薬局に足を運ぶ気力と労力が必要になります。
薬をすぐに飲み始めたい方には難しいですが、いつも同じ薬をつかっていてまだ自宅に薬が残っている、という方にはこの方法がおススメです。
実はこの一時外出も、私はよく使っています。
(特に、病院~薬局の距離が近い場合にこの方法を使います。)
「外出する際、どのくらいの時間でできますか?」と尋ねれば、おおよその時間を教えてもらうことができますし、「薬ができあがったら連絡してください」と依頼しておけば、薬局で待たされる時間はなくなりますよね。
いったん薬局を出て、その後戻られた際には薬局のスタッフまでお声がけしてもらえると、受け渡しがスムーズです♪
子連れの方や多忙な方はこの方法をぜひ、試してみてくださいね!
LINE、FAX利用の際の注意点
1のLINEや2のFAXの方法を利用する場合の注意点として、処方せんの有効期限内に処方せん原本を薬局に提出する必要があります。
LINEなどのアプリやFAXで処方せん情報を送るということは、処方せんの原本はまだ薬局に渡していないことになりますよね。
本来は原本をもとに調剤するものなんです。
有効期限内の処方せん原本がなければ、残念ながらお薬をお渡しすることができません。
処方せんの有効期限は処方箋を発行してもらった日を含めて4日間です。
4日もすれば症状が変わることが考えられますよね。
医師は、診察によってわかったその時の患者さんの状態にあわせて処方をおこないます。
なるべく早期に処方せんを薬局に持って行くことが求められるのです。
そして薬での治療を開始しましょう。
薬剤師が患者として薬局を利用するお話
うちの娘は先天的な疾患を抱えています。
もう、ずっと薬を欠かさず毎日飲んでいます。
3歳のころには、娘は自分で薬を口に運び自分で飲めるようになっていた、というほど薬は欠かせないものです。
つまり娘の薬をもらうために、私は患者側として薬局を利用することがよくあるというわけです。
これまで引っ越しなどもあったので、私は何度か薬局探しをおこなってきた経験があります。(自分の職場探しとは別に、ということです)
娘の場合、薬の量が半端ないので、調剤にかなりの時間を要します。
同僚にかかる負担も考え、自分が勤める薬局で薬をもらうには少し抵抗があり、利用のしやすさを重視して自分が利用する薬局を、これまで慎重に選択してきました。
そこで行き着いたのがアプリを使った薬局の利用でした。
まず、自宅からなるべく近い薬局でアプリ受付対応の薬局を調べます。(病院からではなく自宅から近い薬局です)
その薬局を利用しようと決めたら、利用1回目はアプリを使わずに処方せんを持ってそこの薬局に足を運び、薬を用意してもらいます。
そうすることで薬剤師の対応や薬局の雰囲気がわかります。
ここなら安心して薬がもらえるな、と分かれば次回からアプリを使ってそこの薬局を利用するようにしました。
と、私の薬局の選び方はこんな感じですが、読者様の参考になれば幸いです♪
利用する薬局の選択肢
薬局はたくさんある上、選び方はさまざまです。
私のように利便性重視で選ぶのも良いでしょう。
他には?
実は何十円の世界ですが、薬局によって負担額が変化します。(日本は国民皆保険。3割負担など一部の負担で済むため何十円という計算になります)
その安さをとって薬局を選ぶ、なんてこともできるのです。
薬をもらうには薬代(薬剤料)だけではなく調剤基本料など、お薬を用意するために点数(料金)が必ず発生します。
薬代だけ支払うから薬をくれと言っても、それは無理な話なんです。(ごめんなさい)
これは厚生労働省が定めたものです。(調剤報酬点数といいます)
満たす条件、例えばその薬局の規模や立地によって取れる調剤基本料も変わってくるのです。
※薬剤料自体はどこの調剤薬局に行っても同じです。
また、薬がそろいやすい薬局を選ぶのも必要なことだと思います。
薬というのは約18,000品目存在しています。(ドラッグストアで売っている薬を省いての数です)
これらすべてを薬局が在庫として抱えるのは極めて難しいことです。
例えばコンビニも、売れ行きから在庫する商品や発注数量を考えます。
世の中の商品すべてを在庫していたら間違いなく閉店に追い込まれます。
スペースもそんなに確保できませんよね。
だから通常は、近隣の病院の医師が治療に使用する(処方する)薬だけを薬局にそろえる方針をとります。
病院から少し離れた場所にある、帰り道にあった薬局に行って、「薬がなかった」なんてことがあるのはそのためです。
しかし、そのとき薬がなかったとしても薬剤師は薬を取り寄せて用意をします。
薬がないからという理由で薬局側は患者さんの利用を断ることを決してしてはいけないことになっているんです。
しかしながら、取り寄せには時間がかかってしまう現実があります。
それは仕入先の在庫や輸送状況にもかかわってくるためです。
ちなみに薬局の在庫についてプラスアルファでお伝えしておきますが、皮膚科の隣にある薬局(近くに他の病院がない場合)は基本的には皮膚科の薬しか置いていません。
すると、そこの薬局には目薬は置いていないわけです。
総合病院の近くにある薬局やクリニックモール内にある薬局の場合だと、日頃から幅広い内容の処方せんを受け付けているので薬の品目数がたくさん置いてあり、読者様の処方せんに記載のある薬もそろいやすいといった傾向がありますよ♪
薬剤師は常に正確性とスピードを求められている
正確性とスピードを求められる職業はたくさんあると思います。
薬剤師も同じで、常に時間と戦っています。
待ち時間の長さは、薬局を利用する患者さんの不満No.1といっても過言ではありません。
そして、薬剤師の一つのミスが健康被害を引き起こすことも十分考えられます。
ミスがないことが当然ともいえる仕事です。
正確性のほうがはるかに大切ですが、スピードもそれと同じくらい求められます。
人間ですから、ミスをすることもゼロではありません。
機械だって誤作動することがあるわけですから。
私たちはその性質をしっかり分かっているため、ダブルチェックという方法をとり、ミスを未然に防ぐように努めています。
一口に「調剤」と言っても、しなければいけない事がたくさんあります。(正直、かなり頭を使います)
愚痴っぽくなっていたならごめんなさ~い!(心の中の叫びでもある)
でもこのことだけは声を大にして伝えたい!!
私たち薬剤師はできるだけ早く薬をきちんと準備して、患者さんに早く自宅に帰って休んでもらいたい、といつも思っています。
だれも悠長に薬を用意しているわけではありません。
* * *
ここまでいかがでしたか?
薬局での待ち時間の短縮方法や活用法についてわかっていただけたでしょうか。
本来待たされるはずの時間を有意義に使えたら嬉しいですよね。
そして読者様は、利用する薬局を自由に、好きなように選ぶことができます♪
病院で処方せんを受け取ったらその薬局に持って行く、薬のことで不安ごとがあったらまた訪ねてみて聞いてみる・電話してみるなど、気軽に相談できる薬局を一つ見つけておくと安心ですね!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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