【着付師直伝】初心者向け・浴衣を早く簡単に着られる裏技!

日本伝統の夏の装い、浴衣。
夏祭りや花火大会に着ていくとテンション上がりますよね!
ですが、ウキウキで購入したけれど、当日いざ着てみようとして、「で、どうやって着るの?」となったことがある人はいませんか?
慌てて「初心者でもカンタン!」と謳っている着付け動画を見てみるけれど、言っていることがちんぷんかんぷんだし何をしているのかも良くわからない。
リピート再生しまくった結果、やっと何をしているのかが分かったとしても、何だかうまく行かない。
結局、ぐちゃぐちゃのまま遅刻していったり…なんてこと、ないでしょうか。
この記事では、そんな(昔の私のような)粗忽者のために、当日スピーディに浴衣を着られ、なおかつ着崩れしないようにする裏技をご紹介します。
・着やすい浴衣の選び方とは?
・実際に着る前に!簡単に着るための裏技
・着る時に気をつけたい部分とは?
ちなみに私はその後着付け教室に通い、看板まで手に入れました。
今では5分程度で浴衣が着られるので、当時はオコチャマだったなと。
(今もかもしれませんが…)
今回ご紹介した方法の中にはかなり邪道なものも含まれているので、正しい方法で浴衣を着たいという人には向きません。 (私は以前先生に「浴衣がよく分からなかった時はこうやって着てました」と言ったところ爆笑されました) ・当日楽に、かつスピーディに浴衣を着たい! ・何回やってもうまく浴衣が着られない という初心者や不器用さん、子供向けの記事となります。 まず、浴衣を簡単に着るには、自分の体型に合った浴衣選びが重要になってきます。 和服なので、大きくても着られはするのですが、おはしょりを大きくしたり脇で折ったりしなくてはいけないので、初心者には大変です。 動いていると折り込んで着た部分が広がってしまいやすいので、着崩れもしやすくなります。 オススメは「リサイクル着物店」で探すことです。 いろいろな人の体型に合わせて縫われた浴衣があるので、自分ピッタリのサイズが見つかりやすいのです。 特に昔の人は小さかったので、小柄な人向けのサイズが豊富です。 値段がお手頃なのも魅力です。 高級な浴衣を数千円で手に入れられることもあるので、一度チェックしてみるといいでしょう。 着物のサイズ表記は独特なのですが、「身丈」と「裄(ゆき)」が合っていれば大体大丈夫です。 身丈:着物の長さのこと。=身長と考えてOK。この数値の±5センチ以内なら着やすいです。 裄(ゆき):首の後のぐりぐりした所から、手首までの長さ。 裄の長さはほぼ調節が効かないので、自分のサイズの±3センチ以内にしましょう。 よく分からなければ、店員さんに聞いてみれば計ってくれたり、実際に羽織らせてもらえたりします。 「浴衣が来たい!でも良くわからない!」と相談してみれば、合う帯などもセットで考えてくれますよ。 やっぱり新品がいい!とか、探したけれど自分の体型に合った浴衣がなかった、気に入る柄がなかった…などの場合もありますよね。 そういう場合は、やはり既製品の浴衣を購入するのが一般的になるでしょう。 自分で浴衣を縫ってもいいですが、とても大変です。 既製品を買う時は、サイズ展開があるものから選ぶのがおすすめです。 ただ、後で直す都合上、柄合わせのしにくい大きな模様は避けたほうが無難です。 ワンサイズですと、誰でも着られるようにものすごく大きく作られているからです。 さて、お気に入りの浴衣と帯を手に入れたら、熱が冷めないうちに早速開けて羽織ってみましょう。 予めちょこっと細工しておくと、当日すぐに着られるようになるからです。 若干の手間はかかりますが、今回お教えする裏技を使えば、当日焦ることなく、きれいに着ることができますよ。 ・浴衣 ・腰紐×3~4本 ・補正用タオル ・裁縫道具 ・アイロン ・安全ピン まず浴衣を羽織ってみて、サイズ感をチェックしましょう。 もし大きいようなら、体に巻いたときにちょうどフィットするように身幅を詰めて縫ってしまうのです。 体にぴったりだったり、大きくても数センチ程度なら、この作業は必要ありません。 まずは、背中の中央の線(背縫い)が背中の真ん中に来るように羽織ってみます。 衿を持って体に巻きつけてみて、左右両方ともどれくらい余るかを計っておきましょう。 余った部分の長さを、浴衣の脇部分で内側に折り込み、まっすぐ縫ってしまいましょう。 (赤い斜線部分ですね) 浴衣の脇のあたりに開口部があります(身八つ口)ので、そこまで直線で縫います。 ミシンなど使ってしまうと解く時に大変なので、手縫いでざっくり、しつけ縫い程度で十分です。 縫い終わった後は、アイロンを掛けておくと折り目がしっかりしますよ。 あまりにも詰める幅が多い場合や、横だけで縫うと柄が変になる場合は、背中の真ん中側も同じように縫うといいでしょう。 おはしょりは、初心者が浴衣を着た時には1番苦戦し、崩れやすいポイントとなります。 ですから、この部分はあらかじめ作っておきましょう! まず浴衣を羽織り、背縫いが背中の真ん中に来るようにします。 次に、衿の下から3分の1の部分を合わせて持って、後ろの裾がくるぶしのあたりに来るように持ち上げます。 一度高めに持ち上げてから、ちょっとずつ下に下げていくときれいに決まります。 下前を体に合わせます。 最後を5センチ程度持ち上げると見た目が美しく、着崩れしにくくなります。 左側の上前を合わせます。 このときも最後は3センチほど上がり目にしておきましょう。 片手で上前を押さえながら、もう片方の手で腰骨の少し上に腰紐を当て、前から後ろに回します。 背中側で交差させ、また前に回してキツめに結びます。 後は、身八つ口から手を入れておはしょりを整え、背中側を引っ張って衣紋(首の後の開き具合)を調節します。 衿は首の後で拳1つ分程度開くようにしておくと清楚で丁度いい感じになります。 全部整ったら、固定のために胸の下でまた腰紐を結びます。 この状態で、おはしょり部分を安全ピンで固定してしまいましょう。 留まっていればいいので、適当で構いません。 ピンは怖い…という人は、ざくざくと縫ってしまいましょう! さて、裏技2でさらっと「着物を押さえながら紐を腰に回してください」などと書きましたが、これってけっこう大変じゃありませんでしたか? 慣れないうちは紐を持ってもたもたしている間に合わせた部分がずれてしまったりしますよね。 ですので、ここで紐も浴衣に付けておけば後々楽になります。 上前の部分に安全ピンで固定するか、軽く縫い止めるかしてしまいましょう。 1本めの腰紐は、上前の端につけます。 2本目、おはしょりの上に巻いた腰紐(上紐)は、1本の腰紐を切ってそれぞれ襟につけます。 ここまでで下準備は完成となります。 さて、浴衣の下準備ができたなら、後は当日をワクワクしながら待つだけですね! 最後に、さらに美しく浴衣を着るために、浴衣を着る時に気をつけるポイントをお伝えします。 暑いし面倒くさいので、補正はできればしたくない…と考える人もいるかもいらっしゃるかもしれません。 ですが、補正はしたほうが美しく浴衣を着られますし、着崩れもしにくく楽になります。 縦に二つ折りにしたタオルに腰紐をはさみ、ウエストに巻きつけて体のくびれをなくしましょう。 細い人や胸の大きい人は多めにタオルを挟むといいでしょう。 ブラジャーも外して、和装用のブラか、襟元の開いたブラトップにして、できるだけ体の凹凸がないようにしていきます。 浴衣帯といえば半幅帯を使うことが多いですが、慣れないうちは結んだ後に背中に回す時に着付けが崩れてしまったりします。 うまく締められず、帯そのものが緩んできてしまう場合も。 ですから、結びやすく、仮に解けてしまってもすぐに直せる兵児帯がおすすめです。 何より、兵児帯は華やかで可愛いのが魅力! 若い人はもちろんですが、年齢が高めの方でも落ち着いた色を選べば上品に着こなせます。 それでも兵児帯はちょっと………と抵抗のある人は、帯留めを使うといいでしょう。 帯を締めた後に帯留めで押さえることで、帯から崩れていくことを防止できます。 今回は、当日簡単に、素早く浴衣を着る方法についてご説明しました。 ・体にあった浴衣を選ぶ ・買った浴衣が大きかったら、身幅を詰める ・おはしょりはあらかじめ作っておく ・腰紐も付けておく ちょっと面倒ですが、あらかじめこれをしておくだけで、ぐんと当日の着付けが楽になります。 慌てなくていいので、心と時間に余裕を持って準備をすることができます。 また、浴衣を着る時には以下の点がポイントでした。 ・補正はしっかり! ・帯は兵児帯がオススメ 世はコロナ禍で花火大会が中止になったり、お祭りも取りやめになったりしていますが、だからといって夏を楽しまないなんてもったいないです! 今だからこそ、皆で浴衣を着てオンライン納涼会などしてみてはいかがでしょうか? 簡単に着るには浴衣選びから!
どうやって自分のサイズに合った浴衣を選ぶの?
吊るしで売られている浴衣はダメなの?
当日が来る前に!簡単に着るための裏技
裏技1:身幅を詰めよう!
裏技2:おはしょりはあらかじめ作ってしまえ!
裏技3:紐を付けておこう!
着る時に気をつけることは?
補正はしっかり!
帯は兵児帯がオススメ!
浴衣を簡単に着る裏技について